青山美智子『月曜日は抹茶カフェ』(宝島社)に、
「バケツ」と呼ばれる大学生が出てきます。
  文豪と同じ厳かな名前を持ちながら、
  彼は陰で「バケツ」と呼ばれている。
  掃除で使うような、
  持ち手のついたプラスチック製の青いバケツを、
  鞄の代わりにしているからだ。
  教科書、財布、スマホ、飲食物、タオル、
  見たことのないキャラのマスコット、
  ぼろぼろのポケット詩集。
  ありとあらゆるものが一緒くたにぶちこまれている。

ああ、
こういう生き方をしてみたかったなあと、
この歳にして、
ある爽快感を持って思いました。


ちなみに、
「彼」の名前は「実篤」です。