【虹】2022・10・25
2022年10月25日
昨日の夕方、
散髪したら虹がでていました。
かすかなる虹がうっすらと・・・。
今朝の毎日俳壇に、
こんな句がありました。
おしろいの咲いて灯のつく診療所 大阪市 吉田昌之
昨日、買った『室生犀星俳句集』(岩波文庫)に、
犀星の妻「とみ子」の句が載っています。
雨ふりてくちなしの花しぼみけり とみ子
この句について、
娘の室生朝子が書いています。
雨が降ったので、
くちなしのつぼみが衰えたのではなくて、
くちなしのつぼみが衰えそめたころから、
雨が降り続きはじめたのだ。
(「杏の句」より)
おしろい花が咲いたから灯が点(つ)いたのではなく、
あしろい花はずっと前からそこに咲いていたのだけれど、
あたかもそんなふうに見えたのです。
散髪したから虹が出たのではなく、
虹はその前から出ていたのですが、
あたかもそんなふうに思われたのです。