【さみしさ】2022・10・31
2022年10月31日
俳句を始めてから、
何冊も俳句関係の本を買いましたが、
青木亮人『教養としての俳句』(NHK出版)は秀逸です。
まだ「はじめに」を読んだだけですが、
その中に紹介された俳句、
まさをなる空よりしだれざくらかな 富安風生
これだけでも、
この入門書は逸品です。
青木さんが、
殊に大事にしているものを、
かいつまんでいうと、
「四季の情趣のたなびき」
「暮らしの中のふとした出来事」
「日々の何気ない瞬間」
・・・のようです。
こういった情景を通じて、
私たちの暮らしを捉え直した時、
変わりばえのしない日常生活が思ったよりも豊穣で、
小さな美しさに満ちていたことに気付くかもしれない。
それはひいては「私」という存在や、
人として暮らしていることの捉え方が変わる契機たりうるかもしれない。
そこで今日の一句
十月も今日で終わりとなりました 清志
ふと口にしたことも、
五七五にして書き留め、
壁に貼ると、
淋しさが心にしみます。
寂しさが胸にしみます。