【一日三冊】2023・2・9
2023年02月09日
昨日は一日三冊に挑戦しました。
文庫は、
大岡 信『瑞穂の国うた~句歌で味わう十二カ月~』(新潮文庫)
冬麗の微塵となりて去らんとす 相馬遷子
冬の麗らかに晴れた空に、
きらきらと、
見えないような見えるような塵芥となって、
これから自分は去っていくという、
重病の床にいた人の、
ほとんど辞世の句に近い句です。
(「二月~つぶらかな声~」より)
新書は、
小泉 悠『ウクライナ戦争の200日』(文春新書)
ぼくが、
一気に戦争中とトンネルがつながった感じがしたのは、
子どもを持ってからです。
(「ウクライナの『さらにいくつもの片隅に』」より)
単行本は、
芦沢 央『夜の道標』(中央公論新社)
あの子は、
子どもは欲しくないと言ったんです。
(中略)
最後にあの子は言ったんです、と母親は叫ぶように言った。
「欲しくはない、欲しかったんだって」
(「第六章」より)
文庫、新書、単行本の一日三冊、
続けようと思いましたが、
いささか無謀でした。