【小川未明童話集】2023・2・23
2023年02月23日
小川未明の童話、
注文していた童話集が届きました。
一昨日が新潮文庫で、
昨日が岩波文庫でした。
『小川未明童話集』(新潮文庫)は25編、
『小川未明童話集』(岩波文庫)は32編を収録しています。
そのうち両方にあるものが12編あります。
まずは、
ダブっていない新潮文庫の13編を読みました。
赤くなったつたは、
勇敢な若いすぎの木のいっていることを聞いて、
なんとなく年をとってしまった自分の身の上を、
恥ずかしく感じたのであります。
(「雪くる前の高原の話」より)
なんとなく年をとってしまい、
なんとなく生きている今の自分を重ねました。
もし、そのとき、
町から、村へ、バスが通っていたら、
どんなになるか、便利なことであろう。
そう、考えると、
このときまで、頭の中にあった、
商売上のことや、一身の損得などということが、
一しゅんに落ち葉のごとく吹き飛んでしまって、
ただ世の中の明るくなるのが、
なにより喜ばしいことであるように感じられ、
また、多くの人たちがしあわせになるのを、
真に心から望まれたのでありました。
(「とうげの茶屋」より)
まだ間に合うのか、
もう遅いのか、
身にしみて思いました。