【わたしたち】2023・3・10
2023年03月10日
昨日の一日一冊は、
落合恵子の最新作『わたしたち』(河出書房新社)
わたしたちは、
十三歳になる一九五八年の四月に出会った。
以来、
濃淡はあっても、
一時途切れることはあっても、
つきあいはずっと続いてきた。
東京都の学校給食に牛乳が加わった年、
エルヴィス・プレスリーがアメリカ合衆国陸軍に入隊した年に、
希美(のぞみ)学園に入学した。
(中略)
佐智子の人生はいやおうなく死をもって完結した。
容子、美由紀、晶子の日々は未決を抱えたまま、
いまここにある。
十三歳で出会った「わたしたち」、
わたしたちは、
いまもまだ「わたしたち」だった。
それぞれのわたしがいて、
そうしてやはり「わたしたち」だった。
1958年から2021年までの「わたしたち」に、
妻とその友人たちを思い重ねて読みました。 「