【若い季節】2023・3・14
2023年03月14日
少しずつ読み進めている単行本、
『ジュニア版 嵐が丘』(金の星社)
原作:E・ブロンテ
翻訳:大和資雄・十和田 操
本の帯に、
文藝評論家の福田清人さんが、
こんなことを書いておいでです。
いたく心を打たれました。
若い季節は、
あわただしく過ぎてゆく。
しかし、
この季節こそ人生で最も充実させて生きなければ、
悔いを後に残す。
青春の日を、
若い季節を、
充実させるものは読書である。
私が、
すでに遠い青春を省(かえり)みる時の一つの悔いは、
もっと内外の文学書にふれておけばよかったということだ。
(「精選された必読の書」より)
エミリー・ブロンテは、
生涯を通じて、
学校にはほとんど通わなかったそうです。
切れ切れの月日を集めても、
二年にも満たないそうです。
しかし、
ひとりで勉強し、
シェイクスピアや、ミルトンや、スコットや、バイロンや、ワーズワスや、
そのほか多くの大詩人たちの詩の本を熱心に読んで、
自分の詩心を養い、
たくさんの詩を作り、
一つの小説を書きましたが、
その小説『嵐が丘』は、
多くの小説の中で、
いちばん詩の心の強い傑作なのです。
(解説「エミリ・ブロンテと作品」大和資雄より)