【よぶこえ】第2324号「それぞれ」 2018・9・5(水)
2018年09月05日
今週の紙上歌壇、
それぞれだなぁ~と思います。
《訃報》朝日歌壇
いつまでも本土の捨て石ではならぬ気骨示して翁長氏逝きぬ (三原市)岡田独南
翁長さん逝くとうテロップ流れれば娯楽番組ニュースに変える (銚子市)小山年男
翁長さんに関連した歌が九首も選ばれていました。
《戦禍》読売新聞
長崎を被爆最後の地にせむと人みな誓ふあつき大空 鹿嶋市 加津牟根夫
お日様を描きて戦地に贈りしはまだ字の書けぬ三歳のころ 船橋市 荒木節子
戦争、
原爆、
そういう意味での八月を詠んだ歌が八首ありました。
《猛暑》毎日歌壇
エアコンの取り付けの人給料が安くエアコン買えないという 登別市 松木 秀
ためらはずエアコン使へと日々聞きてはや遙かなり節電の夏 奈良市 片山恭子
《市井》山陰文芸
「気をつけて熱中症に」「ありがとうあなたもね」「うんそれじゃあ」「うん」 浜田 沖田邦子
炎天に水泳したる少女らの髪かがやきて砂山をゆく 川本 藤井幹雄
投稿する人の感性か?
掬い取る選者の感性か?
それとも、
新聞が拠って立つ土壌の問題でしょうか?