よぶこえの引き出し

【巻頭言】2019・6・1

2019年06月01日

《両親の集い》
昨日、
「両親の集い』が送られてきました。

第730号です。
2019年4・5月合併号。

表紙に、
会の理念が書かれています。
  最も弱いものをひとりももれなく守る

最も・・・、
もれなく・・・、
心にしみました。

 【巻頭言】2019・6・1



益田養護学校にいるころからですから、
もう二十年近く、
ずっと送り続けていただいています。



《巻頭言》
全国重症心身障害児(者)を守る会の、
北浦雅子会長が、
「新しい時代に向けて」と題して、
巻頭言を書いておいでです。

  今年、
  守る会は発足55年目を迎え、
  6月8日・9日に、
  東京で記念大会を開きます。

  「生きているこの命を守ってください」
  「重症児をよろしくお願いします」
  関係省庁・議員会館・ホテルの廊下で、
  朝から晩まで頭を下げ、
  足が棒になるほど歩き回った日々を、
  今でも懐かしく思い出します。


益田養護学校の設置を求めて、
多くの方々が街頭や駅前で署名を続けられたことを思い出し、
知らず知らず涙がにじみました。

おそらく自分の子どもは恩恵を受けないだろう、
たぶん吾が子の高等部卒業までには間に合わないかもしれない、
そう思いながらも署名活動や陳情を続けられた方々もありました。

自分たちの子どもは、
近隣の養護学校に、
土日毎に送り迎えしながら、
吾が子の後に続く子どもたちのことを思って、
自分たちと同じ苦労や悲しみを次の親たちにさせたくないという思いから、
どんな努力も惜しまなかった方々のことを思い合わせて、
やっぱり涙がにじみました。



《一覧》
巻末に三つの一覧が載っています。

一つ目は「重症心身障害児施設一覧」
中国五県で見ると、
岡山県、鳥取県、山口県は、それぞれ1箇所です。

島根県は、
西部島根医療福祉センターと、
東部島根医療福祉センターの2箇所。

広島県は7箇所もあります。


二つ目の一覧は「重症心身障害日中活動支援事業所一覧」です。
生活介護、
児童発達支援、
放課後等デイサービスの施設です。

これも中国五県を見ると、
鳥取県は1箇所。

島根県は2箇所。
さきほどと同じく、
西部島根医療福祉センターと、
東部島根医療福祉センターです。

岡山県が10箇所、
広島県は7箇所。
山口県は3箇所。

三つ目は「独立行政法人国立病院機構重症心身障害児病棟一覧」
島根県は、
松江医療センターの1箇所。

鳥取県、岡山県も1箇所。
広島県と山口県が2箇所です。



《親の憲章》
表紙の裏に、
「親の憲章・会の三原則」が載っています。

この冊子が送られてくるたびに、
ここを開くと胸が熱くなります。

ですから、
最後に、
このページを読んで、
それから冊子を閉じてきました。

もっとも心を熱くする箇所を、
いくつか引用します。

「親の憲章(親の心得)」から。
  障がいのある子どもをかくすことなく、
  わずかな成長をもよろこび、
  親自身の心をみがき、
  健康で豊かな明るい人生をおくりましょう。
                (生き方)

  
  親が健康で若いときは、
  子どもとともに障害を克服し、
  親子の愛のきずなを深めましょう。
 
  わが子の心配だけでなく、
  病弱や老齢になった親には、
  暖かい思いやりをもち、
  励まし合う親となりましょう。

  この子の兄弟姉妹には、
  親がこの子のいのちを尊しとして育てた生き方を、
  誇りとして生きるようにしましょう。
                  (親のつとめ)


  もの言えぬ子どもに代わって、
  正しい意見の言える親になりましょう。
             (施設や地域社会とのつながり)



《チャンピオンの定義》
  チャンピオンとは、
  誰かのために、
  誰かに代わって戦い、
  そして意見を言う人だ。



《ヒーローの定義》
  ヒーローとは戦う優喜のある人のことだ。
 
  それは常識かもしれないが正しいとは限らないと、
  きちんと言える人だ。
 
  なぜそうでなければならないのかと、
  正しく問題提起をすることができる人だ。


今日も、
最後にここを読んで、
それから冊子を閉じました。        

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