よぶこえの引き出し

【さんかく】2019・6・7

2019年06月07日

《であい》
全人教広報誌、
月刊「同和教育」、
“であい”no.686(2019年5月号)を読んでいて、
「さんかく」に出会いました。

大阪教育大学教職教育研究センターの、
佐久間敦史准教授が、
「人権の理念を大切にした道徳教育」
と題して書いておられる文章の中に、
その「さんかく」はありました。

この文章には副題があります。
「あの子へのまなざしとこの子との関わりの中で」




《さんかく》
その「さんかく」がこれです。

冊子に載っている「さんかく」に、
私なりに理解したことを書き込みました。

 【さんかく】2019・6・7




私は初めて見ましたが、
知ってるよ・・・という人は、
案外ありました。

「学習定着率(ラーニング・ピラミッド)というそうです。

佐久間准教授の文章を引用します。

  アメリカの古い研究ですが紹介します。

  今、
  講演をさせていただいています。

  半年後に覚えているのは何%か。
  こんな問いです。

  何%と思いますか、みなさん。

  私の話を半年後に覚えているのがゼロでは悲しい、
  ちょっとぐらい覚えていてほしいですね。

  先生方もよくやりますね、
  「先生しゃべるからよく聞いておいてね」
  という授業ですね。

  この研究では5%です。

  だから、
  今日の話など、
  半年後にはほとんどみなさん覚えていない。

  一昨年、
  京大で講演した、
  ハーバード大学のマズール博士は、
  座って聞いているだけの脳の活動は、
  眠っているときと同じであると言っています。

  みなさんは、
  わりと起きて聞いてくださってますけれども、
  寝ていただいてもほぼ変わらないのです。

  いま視聴覚機器を使っていますから、
  ちょっと%はあがっています。

  学校は資料や教科書を見て、
  先生が講義して、
  ちょっとITCを使って、
  斑で話し合いなさい、
  ここまでで授業は終わるでしょう。
  これで50%です。

  問題は、
  このあと、
  実験、
  経験、
  体験で75%。

  他者に教えるのが90%。

  これは、
  同和教育の実践の中で紹介した、
  1990年ぐらいを頂点に、
  自分たちが地域にフィールドワークに行って、
  地域の人から聞き取ってくるという、
  同和教育が大切にしてきた教育方法にほかならない。


今年度も、
これからあちこちで講演をしますので、
この「さんかく」が心に止まりました。


親子で聞いてもらった話を、
家に帰ってから、
親子で語り合うとか、
親が聞いた話を、
家で家族に教えるとか、
子どもが聞いた話を、
家で家族に伝えるとか、
そういう家族の営みによって、
私の話は補完してもらっているのかもしれません。


してみると、
小学校でなされている、
“リトルティーチャー”方式は、
理にかなった方法かもしれません。

ページトップへ