よぶこえの引き出し

【はい】2019・7・3

2019年07月03日

《はい》
昨夜、
録画していたテレビドラマを見ました。

「ラジエーションハウス・特別編“ラストフライト”」

もう終わりかけたころ、
?????!!!!!!・・・と思いました。

年齢に関係なく、
性別に関係なく、
状況に関係なく、
多くの人が、
受け答えするときに、
「はい」と返事していました。

回想シーンが次々に出て来る展開だったので、
よけいにそういう印象を受けたかもしれませんが、
「うん」でも」「ああ」でもなく、
「いいよ」でも「わかった」でもなく、
ちゃんと相手の顔を見て、
「はい」と答えていました。

聞いていて、
ある心地よさがあいました。

謙虚で率直で誠実で、
何より美しいと思いました。



《すいません》
昔、
生徒や同僚が、
「すいません」と言う度に、
「ちゃんと“すみません”と言え」と、
決まって指導する先生がいました。

そういえば、
そんなこと書いた本があったと、
今朝、
探したら出てきました。

高橋こうじ『日本の言葉の由来を愛おしむ~語源が伝える日本人の心~』(東邦出版)

 【はい】2019・7・3


これを詠むと、
確かに、
「すいません」では、
「私の気が済まない」という気持ちは伝わらないと思います。


少し引用します。
  日本語の謝罪の言葉といえば、
  「申しわけありません」
  「すみません」
  「ごめんなさい」
  の三つが代表格。

  このうち、
  「申しわけありません」は、
  文字通り、
  「言いわけができません」ということ(後略)

  「すみません」は、
  「私の気が済まない」という意味です。
  私はあなたに対して、
  「借りがある」と感じていて、
  まだ返していない、
  あるいは、
  大きすぎて今後も返せそうにない、
  だから、
  私の気持ちは収まりません、
  ということ。

  「ごめんさい」は、
  漢字で書くと、
  「御免なさい」。
  「免」は「免じる」行為を指します。
  「免じる」とは、
  それまで課せられていた役目、義務、制限、罰などから解放すること。
  昔は、
  人に迷惑をかけた際に、
  罰や弁償を「免じること」を願って、
  「御免候へ」と言う習慣があり、
  これが、
  「御免なされ」などを経て、
  現在の「御免なさい」に変わったと考えられています。
  いまの言葉にするなら、
  「おゆるしください」ということです。


「はい」
「すみません」
「ごめんなさい」
「ありがとうございます」
「いってらっしゃい」
「おかえり」
「お待ちしていました」
「また来てくださいね」
「お元気で」
などなど、
普通に口から出て、
普通に耳にする言葉たち、

ああ、
いい言葉だなあ・・・、
つくづく、
そう思います。  

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