よぶこえの引き出し

【かどーのおばさん】2019・7・7

2019年07月07日

《かどーのおばさん》
この照明のあるお店で、
「かどーのおばさん」を見ました。

 【かどーのおばさん】2019・7・7



ショートカットに、
しゅっとした着こなし、
しゃきしゃきとした物言い。

まさしく「かどーのおばさん」でした。

正しく言うと、
それぐらいよく似た人でした。

生きておいでなら90歳に近いけれど、
出会ったころの40歳そこそこの姿でした。


「はんしんでんしゃ」
「にしのみやきたぐち」
二階建ての塾の、
あの階段、
あの教室、
あの事務室、
思い出が頭を駆け巡りました。
なつかしさが心にしみ通りました。

今でも、
その頃の顔が、
まざまざと浮かぶのは、
高校生では「かよこさん」と、
小学生では「こうへいくん」の二人です。

「かよこさん」
声楽の夢を叶えて、
いいふうに年を重ねて、
いまごろは、
「おばあちゃん」と呼ばれているでしょうか?


「こうへいくん」
先年、
彼からの思いがけないメールが縁で、
40数年ぶりに再会しました。


ここまで生かされていたから、
亡くなった人が、
生きていたことになり、
生きてひる人は、
すぐにでも会いたくなる。

生かされている幸せを、
心にしみて感じます。




《梅干し》
庭の枝垂れ梅、
生ったのは、
たった6個。

二週間かけて、
日向に干し、
風に当て、
日が暮れると取り込み、
塩をまぶし、
ひっくり返し、
大事に大事に面倒をみて、
6個の梅干しができました。


昨夕、
初めて口にしました。

少し塩が足りませんでしたが、
ちゃんとしたすっぱい梅干しでした。

子どものころ、
庭一杯に大ざるを並べて、
母が干していた形と色でした。
なつかしい味でした。

「かどーのおばさん」
「こうへいくん」
「かよこさん」
なつかしい人たちを思い出した日、
なつかしい梅干しを口にしました。

 【かどーのおばさん】2019・7・7
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