よぶこえの引き出し

【大暑】2019・7・23

2019年07月23日

《大暑》
カレンダーによると、
今日は二十四節気の大暑だそうです。
「夏の暑さが最も強まる」とあります。

『カラー図説 日本大歳時記』(講談社)から二句。    

  母ひとり故郷にある大暑かな  高室呉龍

  東京にちヽはヽいます大暑かな  相馬遷子 

あっついなあ~と、
思わず口にして、
この暑さの中、
どうしているんだろうな?
・・・と、
離れて暮らす家族を思い出すのでしょう。



《両親の集い》
「ちヽはヽ」と書いたら、
先日とどいた「両親の集い」を思い出しました。

第731号(2019年6月号)
発行は、
社会福祉法人 全国重症心身障害児(者)を守る会です。

第28回 関東・甲信越ブロック大会の基調講演が載っていました。

講師は、
みさかえの園総合発達医療福祉センターむつみの家
施設長・福田雅文さん。

演題は、
「ヒサ坊からのメッセージ~生きるとは、幸せとは~」

 【大暑】2019・7・23



琴線に触れた箇所を、
三点にしぼって、
しかも、
要点のみ引用します。

「幸せとは何か」
  幸せとは、
  良好な人間関係。

  良好な人間関係こそ、
  人を幸せにするし、
  健康にする。

  関係の質がとても大切。

  良好な人間関係は、
  人の健康を守るだけではなく、
  脳をも守ってくれる。


「生きるとは」
  『この子らを世の光に』
  これは糸賀一雄さんの言葉です。

  この子らではなく、
  この子らしっかり真ん中に育てていく。

  障がい児と一緒に生活していく中で、
  子どもが、
  這えば立て、
  立てば歩めと、
  家族もスタッフも期待する。
  でも
  どうしても、
  発達が期待できない。

  同じように伸びない子どもがいて、
  思い悩みます。

  この伸びていくものを縦軸と考えると、
  こういう人たちには横軸の広がりがある。

  それは、
  人間性だったり、
  優しさだったり、
  人を癒す力だったり、
  笑顔、
  それぞれに個性がある。
  このかけがえのない個性が、
  とても大切で、
  これが、
  人間の発達の中身だと気づかされるのです。

  北浦さんに、
  「どうしてこんなにヒサ坊のためにいろんなことをしてきたのか」
  と伺ったら、  
  「ヒサ坊は笑顔がすばらしく、可愛かった」と。

  この「可愛い」と思うことがとても大切で・・・。

  生まれてきた子どもに出会った途端、
  一編に変わってしまう。
  愛情に火がついたように、
  それは一生続いていく。

  人と人との関係の一番の基礎は、
  お母さんの、
  無条件に、
  何の見返りも考えずに、
  子どもを愛することだと思います。
  これが、
  人間関係の一番大切な基盤になると思います。


「重い障がい児たちが放つ光とは」
  障がいの方と一緒にいるだけで、
  ボランティアの人が変わっていくんですね。

  やはり、
  障がいを持つ人たちと触れ合うことで、
  人のこころの中に住んでいる人間の優しさ、
  愛を引き出してくれる力があるんですね。


ときどき、
読みさして、
深く優しく、
もの思いしました。

そして、
ある感慨がありました。  

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