よぶこえの引き出し

【日記】2019・7・28

2019年07月28日

《日記》
昨夜、
益田ミリ『しあわせ しりとり』(ミシマ社)を読んでいたら、
エッセイの合間に、
2017年の日記が載っていました。
5/1~5/31の1ヶ月間。

 【日記】2019・7・28




5/21の日記に、
こんな一節がありました。

  毎日、
  この日記の原稿を書いていると、
  自分の中のなにかが薄まっていくのがわかる。
  1ヵ月だからよかった。
  もう、
  やってはいけない気がする。


日記も続けていると、
日々、
大半は、
さしたることもなく、
ただ平凡に過ぎていくから、
日記の内容も薄まっていくのは、
実感としてわかる気がします。

ちなみに、
一昨日と昨日の日記、
ほぼ室温の記録でした。

7/26
 12:00 31.7℃
 13:00 32.5℃
 14:00 32.7℃
 15:00 33.0℃
 16:00 32.9℃
 17:00 32.7℃
 18:00 32.0℃
 19:00 31.5℃


7/27
 13:00 31.5℃
 14:00 32.2℃
 15:00 32.5℃
 16:00 32.2℃
 17:00 31.9℃
 18:00 31.7℃
 19:00 31.6℃

この二日は、
15:00が最高室温でした。



《益田ミリ》
「薄まっていく」と言いながら、
益田ミリはさすがだと思います。

 5/6(土)
 上下ジーパンで、
 ロングの白髪の年輩男性が前を歩いていた。
 かなり目立っている。
 というより、 
 まわりの景色から浮いている。
    (中略)
 前方から家族連れがやってきた。
 すれ違うとき、
 幼稚園児くらいの子供が怯(おび)えたように、
 彼のことを見ていた。
 「今のおじさん、髪が白くて長かった」
 母親に小声で言ったのが聞こえた。
 「シーッ」と子供に注意するのかと思ったら、
 母親は「ステキだったわねぇ」と、
 朗らかに言った。
 きっと、
 いい子に育つんだろうなと思った。


 5/20(土)
 いろんなことがあっても、
 一日はちゃんと終わっていく。


5/21(日)
 一難去ってまた一難。
 でも、大丈夫だ。
 なぜなら、
 わたしは強い子だから、
 と思って寝ることにした。


《昨日の日記》
室温以外に書いたこともあります。
  さんびるシアター。
  「きみの鳥はうたえる」
  あれを、
  「きらめきに満ちた青春」
  というなら、
  老成の入口に差し掛かった、
  30年後の彼ら3人を見てみたい。

 【日記】2019・7・28




《今朝の日記》
網戸に“こがねむし”

『カラー図説 日本大歳時記』(講談社)を見ると、
外に放り投げる句が多い。

  金亀虫(こがねむし)擲(なげう)つ闇の深さかな  高浜虚子

  ぶんぶんをその来(こ)し闇へ投げいなす  篠原 梵

  恋捨つるごと金亀虫窓より捨つ  安住 敦

 【日記】2019・7・28  【日記】2019・7・28
ページトップへ