よぶこえの引き出し

【春の院展】2019・8・25

2019年08月25日



《春の院展》
招待券をいただいたので、
春の院展に行きました。

一畑百貨店の6階催会場。

いいなあと思った絵、
ポストカードがありましたので、
購入しました。

 【春の院展】2019・8・25



招待券をいただいた方に、
お礼を書くために、
同じものを二枚買いました。

作品解説を引用します。
  小野田尚之「映る」
    田植え間近の水田に、
    風が止んだ瞬間に映ったローカル線の架線柱の影は、
    まるで水面から下に、
    もう一つの空間が果てしなく続いているように思わせるものでした。




《律儀》
お礼のお便りのことを考えて、
そのためのポストカードを買う。

こういうところ、
窮屈なほど律儀だなと、
自分でも思います。

朝、
行こうと決めたことは、
まるで強迫観念に駆られたように、
ひとつ残らず実行に移します。

こういうところも、
息苦しいほどに律儀だなと、
我が事ながら思います。

いったん切った人間関係は、
二度と修復しない。
一度こわれた人間関係なら、
修復の余地もありますが。
自分で切っておいて、
自分で修復しようとは思いません。

そういうところも、
息が詰まるほど律儀だなと、
我ながら思います。


《賢い子たち》
買ってから、
しばらく積ん読だった本を、
今朝から開きました。

宮本あや子『手のひらの楽園』(新潮社)

 【春の院展】2019・8・25



著者は、
テレビドラマで、
石原さとみが主演した『校閲ガール』を書いた人。

舞台は長崎県、
生まれ育った松乃島と、
高校のある大野村市。

主人公は、
私立夕陽ノ丘高校エステティック科の二年生、
園部友麻。

これがまた面白い話です。

でもまだ半分ぐらい。

ほんの少し紹介します。

夏休み、
学生寮で同部屋の弥生の母親が、
友麻の実家を訪ねて来ます。

  中学のとき、
  この子、
  いじめられてたんです。

  あの、
  大丈夫でしょうか、
  うちの子、
  クラスで浮いたりしませんか?
  
    ばり浮いてます。

  ああ、やっぱり。
  仲間外れにされてたりしてないでしょうか?

    しとらんと思いますけど。
    弥生、
    仲間外れにされとる自覚ある?

その場面に続いて、
友麻の心の声として、
この言葉があります。

 たぶん、
 継続的な「いじめ」とか、
 特定の子への「仲間外れ」とかは、
 賢い子たちにしかできないものだと思う。

その思いを、
どう母親に伝えていいかわからなくて、
友麻はこう言います。

 心配せんでも平気です、
 バカやけん、
 私たち。 


読みながら、
なかなかに、
的を射た「哲学」だと思いました。


いつものように、
ボールペンで傍線を引いて、
付箋を貼って、
その箇所をTwitterにUPしました。

そこまでしないと落ち着かない。
そういうところもまた、
哀しいほど律儀だあと思います。

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