よぶこえの引き出し

【あの子は】2019・9・1

2019年09月01日

《あの子は》
先月後半の「折々のことば」(朝日新聞)から。
琴線語をいくつか選びました。

8/18
  なにか 一つの 目ぼしい ことを やりとげるには、
  きっと どこかで いたい おもいか、
  そんを しなくちゃ ならないさ。
              (浜田廣介『ないた赤鬼』から)

8/19
  人間はくりかえしを離れるのに、勇気がいる。
                 (吉田秀和『響きと鏡』から)

8/21
  「ああ、あの子はああいう子なんです」
            (梨本香歩の“担任”の先生『やがて満ちてくる光かの』から)

このことばには、
鷲田清一さんのコメントが、
どうしても必要です。
 作家は小学生のころ、
 毎日図書館で本を借り、
 寝床で読み、
 続きを休み時間に読み、
 授業中も教師の目を盗んで読んだ。
 試験の日も答案をさっさと書き上げ、
 本に戻った。

 その日、
 視察にやってきたらしい人が耳打ちすると、
 担任は晴れやかにこう返したという。

 人に信頼され、
 「丸ごと受け入れられている」感覚が心地良かったと。


さかなくんのお母さんが、
似たようなことを、
確か言っておいでだった。
  大丈夫です。

  この子には絵と魚があれば、
  それでいんです。


8/31
  「なんて意気地のない奴だ。怒るべき時に怒らない」
    「なんて意気地のない奴だ」
   怒るときにすぐ怒ってしまう。(高見 順)
  

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