よぶこえの引き出し

【又・四絡幼稚園】2019・9・15

2019年09月15日

《又・四絡幼稚園》
親にできることは・・・

親にできること、
それは、
親を生きること。

親を生きることは、
「さよなら、田中さん」を生きること。

鈴木るりか『さよなら、田中さん』(小学館) 

 【又・四絡幼稚園】2019・9・15



    悲しい時、
    腹が減っていると、
    余計に悲しくなる。
    辛くなる。
    そんな時はメシを食え。

    もし、
    死にたいくらい悲しいことがあったら、
    とりあえずメシを食え。

    そして、
    一食、食ったら、
    その分だけ生きてみろ。

    それでまた腹が減ったら、
    一食、食べて、
    その分、生きるんだ。

    そうやって、
    なんとかでもしのいで、
    命をつないでいくんだよ。

  田中さんのお母さんが、
  静かな暗い目で、
  こっちを見ている。

    その食べ物をくれる人には感謝しなくちゃいけない。
    それは命をつないで、
    生かしてくれる人だ。

    食事を作ってくれる人とか、
    食材を買うお金を稼いでくれる人とか、な。
  
  お父さんとお母さんの顔が浮かんだ。
  お母さんの作るクリームシチューは僕の大好物だ。
  塾のお弁当も毎日作ってくれた。

  お父さんも、
  夜遅くまで働いてくれている。




《どらやき》
控え室での茶菓は坂根屋の「どらやき」でした。

持って帰って妻と食べたいので・・・と、
持ち帰らせてもらいました。

子どもが生まれたら、
一つを三つに分けて、
子どもが二人になったら、
一つを四等分して、
そうして暮らしてきました。

子どもが二人とも、
県外に出てしまってから、
二人で一つの生活に戻りました。

不思議なものです。
幸せは、
食べる大きさに反比例することもあるのです。

死ぬほど悲しいことも、
死ぬくらい辛いこともなかったけれど、
土曜日の朝、
坂根屋の「どらやき」を食べました。

 【又・四絡幼稚園】2019・9・15
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