よぶこえの引き出し

【証明】2019・10・20

2019年10月20日

《証明》
中部小学校からの帰り道、
コンビニに寄ったら、
雑誌の横に、
単行本が並んでいました。

雑誌や漫画があるのは、
よく見かけますが、
単行本は初めてでした。

少なくとも、
私には初めてでした。

コンビニで単行本を発見した記念に、
一冊、
買って帰りました。

『樹木希林さんからの手紙~人生上出来!と、こらえて歩こう~』(主婦の友社)

著者は個人ではなく、
NHK『クローズアップ現代+』+『知るしん』制作班

 【証明】2019・10・20



「いじめをテーマに、子どもたちへのメッセージを書いてほしい」と頼まれて、
樹木希林が書いた手紙が載っています。
2016年夏のことだそうです。

樹木希林さん独特の言葉なら、
子どもたちの心に響くだろう・・・
との思いからの依頼だったようです。

樹木希林独特の言葉で綴られた手紙が、
これです。

  ひとりひとり違って生まれる
     当然、差別がある
  いじめは ちがいから起きる
  わたしも人をいじめたし
        いじめられたし
  それを亡くそうたって・・・ねぇ
  はてしのない道のりです
        2016・8・5  樹木希林

  追伸  じゃあさ 皆で   
       同じ形の
        ロボット人間に・・・
      ・・・それじゃつまりませんネェ

この手紙、
旭川市内の小中学校に配られ、
その反応の一つとして、
ある中学校の生徒会の受け止めが載っています。

生徒会の8人全員が、
真っ先に反応したのは、
「追伸」として添えられた一文だったそうです。

  確かにみんなロボットなら、
  いじめは起きないかもしれないけど、
  考え方が違うからこそ、
  生まれる何かもある。

  みんなそれぞれ違うから、
  みんな違う意見で、
  話し合いもできる。
  みんな同じロボットだったら、
  話し合いにならないよね。


そして、
筆者は、
この話を、
こんなふうにまとめています。
  いじめのもとである一人一人の違いは、
  人間の面白さでもある。
  それが、
  生徒たちが受け取った、
  樹木希林さんからのメッセージでした。


この手紙、
このまとめ、
私は賛同しがたいものがありますが、
「差別もいじめもなくならない」
確かに一理あると思います。
なぜなら、
歴史と現実が、
それを証明しているから。

そして、
「いじめのもと」が「一人一人の違い」というのも、
受け入れがたいものがあります。

樹木希林がどう言おうが、
編集者がどうまとめようが、
歴史が証明しようが、
それでもなお、
私は、
いじめも差別もなくせると思います。
なぜなら、
希望と未来が、
それを証明しているから。 

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