【数え日】２０１９・１２・２８

《数え日》
台所のカレンダー、
今日の欄を見て、
「数え日」という季語を学びました。

　　今年もあと何日と、
　　指折り数えること。
　　また、
　　その時期。

　　　　数え日と
　　　　なりたるおでん
　　　　煮ゆるかな
　　　　　　　久保田万太郎

そんな数え日の空です。 

《落日》
湊かなえ『落日』、
昨夜、
やっと読み終えました。

虐待とか、
いじめとか、
自殺とか、
殺人とか、
裁判とか、
なかなかにエネルギーを要しました。

しかし、
読み終わって、
ある光も感じました。
希望の光といってもいいようなものを・・・。

少し引用します。
　　この認識が合っているかわからないけど、
　　実際に起きた事柄が事実、
　　そこに感情が加わったものが真実だと、
　　わたしは認識している。

　　カッと込み上げてきたものは何だったのだろう。
　　自席から一番近い笑った子のところに向かい、
　　気付くとその子の机を蹴り飛ばしていた。
　　「ここは、クズのたまり場か！」
　　そう叫んでもいた。


　　人は二度死ぬんだって。
　　一度目は、体の死。
　　二度目は、存在の消えてしまう死。

　　
　　そして、
　　いつか、
　　わたしの描いた景色で、
　　次の世界に行くことができる人が、
　　それを希望と感じる人が、
　　一人でも多く現れてくれればいい。
　　そうなればわたしは、
　　この世に自分が存在していることに、
　　誇りを持つことができそうだ。



《昨日》