よぶこえの引き出し

【窓】2020・2・4

2020年02月04日

《窓》
今週の紙上歌壇から一首ずつ。

山陰文芸
 背伸びして吾の肩先つまみゆく指先きらり仮縫いすすむ  出雲 小林 香

毎日歌壇
 おふとんのなかでからだがしゅわわってとけたと吾子はおねしょを語る  岡山市 千鳥由貴

読売歌壇
 「お天気で小鳥さんたち楽しそう」ナースの愛ちゃん歌うよに告ぐ  福岡市 木村 彩

朝日歌壇
 チンパンジー学者が語る人のみが唯一希望を持つ生きものと (坂戸市)山崎波浪


チンパンジー学者、
京都大学霊長類研究所の松沢哲郎先生のことだと思います。

  絶望するのと同じ能力、
  その未来を想像するという能力があるから、
  わたしたち人間は希望を持てる。
  どんな過酷な状況の中でも希望を持てる。
  人間とは何か。
  それは想像する力、
  想像する力を駆使し、
  希望を持てるのが人間だと考える。
    松沢哲郎『想像するちから』

という個所を、
大脇美千代さんが「わたしはあなただったかもしれない」
という高校2年生の教科書教材の中に引用しています。



丸い窓  

 【窓】2020・2・4



四角い窓 

 【窓】2020・2・4



紙上歌壇の作者たちも。
丸や四角や三角の窓や、
しゃれた形の窓や、
色ガラスの窓、
いろんな窓を通して、
世界や社会や世間や、
人生や世相や、
過去や現在や未来や
人間や自然をのぞいているのでしょう。 


《今朝の空》
立春の空を、
冷たい風が渡っています。

 【窓】2020・2・4
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