よぶこえの引き出し

【そういうこと】2020・3・21

2020年03月21日

《そういうこと》
新聞広告で見つけた絵本を、
先日、
書店の方に届けていただきました。

『だいすきなせんせいへ』(評論社)
 デボラ・ホプキンソン:文
 ナンシー・カーペンター:絵
 松川真弓:訳
 【そういうこと】2020・3・21



一か所だけ引用します。

小学二年生の「わたし」は、
ある日、
郊外授業で、
学校の近くの小川に行きます。

みんなと同じことができない「わたし」は、
みんなと離れて、
ひとり小川に入って遊んでいます。

足をすべらせて転びそうになった「わたし」は、
  やっとのことで、
  えだにしがみつきました。
  「見て、メアリーなんとかさんみたいでしょ」
  ゆうかんに聞こえるように、
  大声で言いました。

「メアリーなんとかさん」というのは、
以前、
「せんせい」から教わった「メアリー・キングズリー」のことです。
コンゴ川を、
たった一人、
カヌーでさかのぼった、
恐れを知らぬ探検家。

  「ワニに気をつけて」
  先生もさけびかえしながら、
  すぐに、
  たすけにきてくれました。


たかが小川にワニ!?
そういうことか・・・と思いました。
子どもが心を開くのは、
そういうことかと思いました。


  帰り道、
  ずっと手をひいてくれたせんせいは、
  どんなに、
  わたしがふるえていたか、
  だれにも言わないでくれたのです。

そういうことか・・・と思いました。
子どもが先生を好きになるのは、
そういうことかと思いました。

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