よぶこえの引き出し

【最初の式辞】2020・5・4

2020年05月04日

《最初の式辞》
探し物をしていたら、
目的の物は見つからず、
思いもよらないものが出てきました。

最初の式辞の原稿でした。
一部分を載せます。
  さて、
  新入生のみなさんに、
  校長として、
  心をこめてお話したいことがあります。
 
  先月、
  3月18日の山陰中央新報に、
  「夢咲かせ 2008年春 さんいんの若者群像」
  という特集の第1回が載っていました。
  「不登校乗り越え 看護師目指す Wさん」という題名でした。

   今年の松江北高校の通信制の卒業生は189名だたつたそうです。
  1年で卒業する人もあれば、
  20年かかって卒業する人もあります。

  Wさんは、
  入学から6年で卒業。
  中学校では学校にとけこめず不登校になったそうです。
  通信制に通いながらも、
  アルバイトを言い訳に、
  学校に足が向かわない日々が続いたある日、
  バイト先の先輩の一言が彼女を変えたと言います。


    一人で生きているような顔して、
    甘えるんじゃない。

  その時から、
  彼女は毎週のスクーリングを1日も休まなかったと言います。

  出会いは人を変える。
  正確に言うと、
  本物との出会いのみが人を良き方に変える。

  新入生のみなさん、
  今日、
  あなたたちは新しい出会いをしました。
  この出会いを、
  本物の出会いとすることで、
  この松江東高校において、
  自分を大きく変えてもらいたい。

  私が、
  まず、
  みなさんに申しあげたいことは、
  そのことです。


そして、
ルイ・アラゴンの言葉を引いて、
こんなふうに締めくくっています。


    学ぶとは 誠実を胸に刻むこと
    教えるとは 希望を共に語ること


  松江東高校は、
  「希望を共に語ること」ということにおいて、
  いかなる支援も惜しまない学校であると、
  私は信じて疑いません。

  松江東高校は、
  「希望を共に語り合う」ということにおいて、
  あなたたちを決してひとりぼっちにはしない学校であると、
  自信をもってお伝えしたい。

  言い方を変えれば、
  あなたたちも、
  決して、
  友だちをひとりぼっちにしないでもらいたい。

  新入生のみなさん、
  松江東高校というこの学校で、
  自分の将来を確かなものとするために、
  共に希望を語り合いましょう。

  保護者のみなさま、
  保護者として、
  学校と希望を共に語り合う関係でありましょう。

  ここに集うすべての人々が、
  希望を共に語り合う人間どうしでありましょう。
  そのことをお願いして式辞といたします。
                  2008年4月8日



《今朝の庭とその周辺》

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