【今週の本棚】2020・5・31
2020年05月31日
《今週の本棚》
吉田裕子さんの『10分読書』(集英社)の139~140ページに、
彼女が読書の幅を広げるために実践していることが書かれています。
書店のベストセラー棚で1位のものは、
とりあえず買って読んでみる。
その他には、
次のようなものを参考にしています。
●新聞(週末の書評欄、特に毎日新聞「今週の本棚」)
●雑誌(書籍情報を紹介する『ダ・ヴィンチ』など)
●サイトの書評(紀伊国屋書店の「書評空間」「HONZ」、松岡正剛の「千夜一冊」など)
我が家は、
毎日新聞は定期購読していませんので、
昨日の土曜日、
コンビニで買いました。
「今週の本棚」
3ページにわたって、
意匠に富んだ書評が展開されていました。
一見して、
吉田さんの目の付け所はすごいと思いました。
少しだけ紹介します。
『人生の1冊の絵本』柳田邦夫(岩波新書)
『さっちゃんのまほうのて』に絡められたルポとしての物語に泣き、
日航ジャンボ機墜落事故遺族の会の美谷島邦子事務局長が、
絵も文も創作した『いつまでもいっしょだよ』に涙が止まらなかった。
著者の一切の無駄を省いた文体が読み手の精神をうつ。
書評を書いた人は(古)と記されています。
名前、出せばいいのに・・・。
『専門知を再考する』H・コリンズ、R・エヴァンズ著、奥田太郎監訳(名古屋大学出版)
本書では、
論争のある科学を理解できる専門知となる条件として、
「暗黙知」の獲得を挙げる。
暗黙知とは、
それを保有する集団に馴染(なじ)むことによってのみ獲得できる、
深い理解のことを指す。
書評を書いた人は、
内田麻理香さん(東大特任講師)
『経済学を味わう~東大1、2年生に大人気の授業~』吉村英彦、岡崎哲二、佐藤泰裕、松井彰彦編
(日本評論社)
これほど多くの学生たちが熱狂している授業なら、
東大の学生でなくても聞いてみたいと思うだろう。
学生だけではない。
可能なら授業を聴講したいという経済学者も多い。
それが書籍となって公開されたのだ。
授業の内容は、
本書を読んでもらえばわかるが、
経済学が役に立つことを実感できる例が多い。
公文式学習法は、
学力を上げるかの検証もある。
書評を書いた人は、
大竹文雄さん(大阪大教授)
まだまだあります。
これは、
そのほんの一部にすぎません。
ああ、読んでみたい!
書評を読んで、
心から思いました。
このごろ、
書評を読んで、
紹介された本を読んだ気になることも多かったので、
もちろんそれも、
書評人の力量の賜物でしょうが・・・、
今回は、
実際に読んでみたくもなりました。