よぶこえの引き出し

【「ラジウム・ガールズ」と呼ばれた少女たち】2020・6・18

2020年06月18日

《ラジウム・ガールズ」と呼ばれた少女たち》
今月号の「ちくま」(No.561)に、
小林エリカさんが、
その少女たちのことを書いています。

第一次世界大戦中、
塹壕(ざんごう)で闘う兵士が、
暗闇でも時刻がわかるように、
彼らの腕時計の文字盤には、
ラジウム蛍光塗料が塗ってあったそうです。

細い筆で、
放射性ラジウムを塗る仕事をしていたのが、
アメリカの少女たちだったそうです。
  問題は、
  工場側が、
  放射性ラジウムのついた筆先を舐めるように指導したことで、
  少女たちは、
  次々と貧血を起こしたり、
  顎の骨が砕けたりして、
  放射性障害で倒れることになったのだった。


そして、
こんな文章で、
しめくっています。
  私たちが、
  彼女たちを忘れようとも、
  彼女たちの墓の放射能だけは、
  ずっとそこに残り続けることになるだろう。


その証拠に、
彼女たちの墓に、
ガイガーカウンターを翳(かざ)すと、
今なお、
針の揺れる音がするのだそうです。

死後にも、
ガイガーカウンターを鳴らす少女たち、
死後にも、
毒婦と呼ばれる女。

気持ちが塞ぐ。



《昨日の堀川あたり》

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