よぶこえの引き出し

【雨音を聞きながら】2020・6・25

2020年06月25日

《雨音を聞きながら》
朝からずっと雨です。
今日はずっと雨だそうです。

雨音を聞きながら、
朝の寝床で読んだ本。

こかじ さら『ざわつく女心は上の空』(双葉社)

途中まで読んで、
そのままにしていたのを、
たまたま見つけて、
おしまいまで読みました。 

【雨音を聞きながら】2020・6・25



手紙を二つ。

「ちゃんと食べてないんじゃないかなって気になって」
と言いながら手渡された手紙。
  佐和子さんへ
  私は、
  料理研究家のさわこ先生のことはよく知らないけど、
  一緒に買い物に行った榎本さんちの佐和子さんのことは、
  よく知っているつもりです。
  さわこ先生の好物は知らないけど、
  榎本さん一家が塩鮭入りのおにぎりが大好きだということは、
  よく覚えています。
  佐和子さん、
  お弁当屋のおばさんが握ったおにぎりを食べて元気を出してください。
  私が作るお弁当、
  結構、
  評判いいのよ。           お節介な元隣人、水戸智恵子


届いた宅配便の中に入っていた手紙。
  佐和子へ  
  ご飯、
  ちゃんと食べてる。
  あなたの好きな鯵の干物を同封するので、
  焼いて食べなさい。
  それから、
  たまにはかえってきたら。  
  おとうさんと二人で待ってるから。   母より 

そして、
佐和子と同じように、
私も目頭が熱くなりました。
  母が送ってくれた鯵の干物を焼き、
  熱いお茶を淹れる。
  智恵子が握ったという塩鮭入りのおにぎりを頬張ると、
  遠くで気に掛けてくれている人がいたことがありがたくて、
  目頭が熱くなった。





《雨の庭》

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