【心が・・・】２０２０・６・２６

《心が・・・》
 一気に読みました。
買ったばかりの一冊を・・・。

中山七里『護られなかった者たちへ』（ＮＨＫ出版）

生活保護の実態が、
生々しく描かれています。

読みながら、
心が縮まることもありました。
心が萎えることもありました。
心が冷えることもありました。
心が凍ることもありました。
心が塞ぐこともありました。
でも、
心が温もることがありました。
心が広がることがありました。
そして最後は、
心が濡れました。



二か所のみ引用します。

講演などで、
「恩返しの法則」と勝手に名づけていることが、
「遠島けい」の口を通して語られます。
　　厚意とか思いやりなんてのは、　　
　　一対一でやり取りするようなもんじゃないんだよ。
　　それじゃあお中元やお歳暮と一緒じゃないか。
　　あたしやカンちゃんにしてしてもらったことが嬉しかったのなら、
　　あんたも同じように、
　　見知らぬ他人に善行を施すのさ。
　　そういうのが沢山重なって、
　　世の中ってのは、
　　だんだんよくなっていくんだ。
　　でもね、
　　それは別に気張ってするようなことでも、
　　押しつけることでもないから。
　　機会があるまで憶えておきゃあ、
　　それでいい。


もう一つ、
丸山菅生がＳＮＳに投稿した一文。
　　　　　（前略）
　　護られなかった人たちへ。
　　どうか声を上げてください。
　　恥を忍んでおらず、
　　肉親に、
　　近隣に、
　　可能な環境であればネットに向かって、
　　辛さを吐き出してください。
　　何もすることがなくて、
　　部屋に閉じ籠っていると、
　　自分がこの世に一人ぼっちでいるような気になります。
　　でも、
　　それは間違いです。
　　この世は思うより広く、
　　あなたのことを気にかけてくれる人が存在します。
　　わたしも、
　　そういう人たちに救われた一人だから断言できます。
　　
　　あなたは決して一人ぼっちではありません。
　　もう一度、
　　いや何度でも、
　　勇気を持って声を上げてください。
　　不埒な者が上げる声よりも、
　　もっと大きく、
　　もっと図太く。


映画にもなるそうです。
いい映画になると思います。
原作がいいので・・・。　



今朝も雨降りです。
でも、
午後からは上がるそうです。


天気も、
心とおんなじです。