【夫婦】2020・7・8
2020年07月08日
《夫婦》
『中学生までに読んでおきたい哲学』(あすなろ出版)
第一巻「愛のうらおもて」を読み終え、
第二巻「悪のしくみ」にかかりました。
第一巻は、
「愛のうらおもて」というくくりにふさわしく、
夫婦を取り上げた作品がいくつもありました。
その中から二つ、
それぞれ少しずつ紹介します。
大庭みな子「とらわれない男と女の関係」
父は家庭を大切にし、
謹厳実直で、
道徳的な人だったが、
それだけに母の気ままさに救われていたところもあったのであろう。
そういう母に耐えていたとか、
諦めていたとかいうことではなく、
かき立てられて、
生き生きとしていた。
二人とも死んでしまってから、
彼らの姿を思い浮かべるとき、
父は、
母と一緒にいさえすれば幸せな人だったと思うのだ。
森 鷗外「じいさんばあさん」
るんは美人と云う性(たち)の女ではない。
もし床の間の置物のような物を美人としたら、
るんは調法に出来た器具のような物であろう。
体格が好く、
押出(おしだ)しが立派で、
それで目から鼻へ抜けるように賢く、
いつでもぼんやりして手を明けていると云うことがない。
(中略)
さて二人が夫婦になったところが、
るんはひどく夫を好いて、
手に据えるように大切にし、
七十八歳になる夫の祖母にも、
血を分けたものも及ばぬほどやさしくするので、
伊織は好(い)い女房を持ったと思って満足した。
昨日、
大分の被害を報道したテレビが、
一組の夫婦を「そのとき」を伝えていました。
川が氾濫して、
胸までの濁流の中、
夫は消防から投げ渡されたロープに、
妻の手首を縛り付け、
そのまま流れに飲まれていった・・・と。
今朝になって、
九州に加えて、
岐阜や長野が報道されています。
《今朝の空》
晴れました。
松江は・・・。
久しぶりの青空です。
松江は・・・。
家じゅうを開け放ちました。
我が家は・・・。
庭いっぱいに洗濯物を干しました。
我が家は・・・。